John Wall - Alterstill
- Label : UtterPsalm
- Release Date : 1995
- Catalog No. : UtterPsalm CD2
John Wall : composer, guiter
Denis Blackham : mastering engineer
Samples from the following artists were used : Back Door, Carcass, Ry Cooder, Paul Dolden, Thierry De Mey, Max Eastley, Hyla Willis, Morton Feldman, Richard Karpen, Bernard Parmegiani, Naked City, Arvo Pärt, David Toop, Giacinto Scelsi, This Heat, Hans Reichel, Einstürzende Neubauten, John Zorn, John Cage, Kevin Volans, Krzysztof Penderecki, Kenny Wheeler, György Ligeti, Olivier Messiaen, Andrzej Durek Durer, Anton Webern, Thelonious Monk.
Tracklisting :
- Fragmenta
- Alterstill (Nothing Is Sacred)
- Belief Not
- Stunde Null (I)
- Stunde Null (II)
「John Wall – Alterstill」 CD全体の感想:
まず、 現代音楽と電子音楽の双方が好きな人にしか、受けない であろうということを最初に留意頂きたいです。恐らくJohn Wallの作品を聴くにあたって、この前提条件があるがためにリスナーの総数が相当少ないことが想像されます。
ではこのJohn Wallとはどういったアーティストなのか?
資料に乏しいので、詳細にわたって語ることは出来ないのですが、上記のサンプリングのネタ元を見ていただければ分かるように、現代音楽をサンプリングして電子的に再構築している、というのが彼の最たる特徴です。
John Cage や Morton Feldman にはじまり、果てはハードロックやメタル的な音までごった煮にしてしまうという手法には、節操の無さを感じてしまいますが、実際に聴いてみると非常に上手くブレンドされている。「ここまでくるとサンプリングとはなんぞや?と考えてしまう」とどこかでレビューされていましたが、あまりにも突き抜けすぎていて、サンプリングという手法が芸術的なまでなレベルまで昇華してしまってる感もあります。
John Wallを聴いたことのある人にしかわからないような彼の音は、例えば György Ligeti や Iannis Xenakis のトーン・クラスター的手法(のサンプリング)を使って圧倒的な轟音を作っているかと思いきや、それにコーラス(聖歌?)の流麗な音を重ねていたりすると書けば、その一端はイメージできるかもしれません。
兎に角凄いです。
各曲の感想:
1曲目、Fragmenta。いきなり圧倒されてしまいます。弦楽器の単調な繰り返しに、ウッドベース、そしてノイズとして知覚され得ないようなオーケストラのクラスター。
やはり良い曲は2曲目にきます。AlterStill (Nothing is Sacred)。手法や大まかな展開は1曲目と殆ど同じです。徐々に展開されていくノイジーな音。最初はピアノの不協和音が響き渡りますが、それがやがてオーケストラのアンサンブルに移り、最終的にはコーラスが乗っかってきます。
しかしながら、不協和音が鳴り終えたあとの序盤の単調なピアノと、それに続く電子音、そして再び不協和音で構築されているオーケストラに続く構成やコーラスのサンプリングセンスはかなり秀逸。
3曲目、Belief Not。いきなり Meredith Monk の歌声に驚いてしまいますが、 Steve Reich (?)のサンプリングとの相性が意外に宜しい。
4曲目のStunde Null (I)も強烈。ディストーションが効いたギターを詰め込んでしまってるあたりは脱帽。続くStunde Null (II)はタイトルに前曲との繋がりはありつつも、全く別の雰囲気の曲。静かで空間的なパーカッションとピアノのかったるいコンビネーションが主軸になりつつ、ラッパ系の管楽器等が静かに挿入されてきて、単純に美しく仕上がってます。
